メイク落としに使うクレンジング剤、種類と選定

【この記事の監修者】

PROFILE
kishidamさん
・コスメコンシェルジュ
・日本化粧品検定1級
・ライター5年目
・元美容部員、元広告代理店営業

もともと大手化粧品メーカー、大手サプリメントメーカーに勤務していたため、薬機法や美容・ダイエット・サプリメントなどの領域に強いです。
自分の知識で賄えない部分は論文や書籍を参考にし、専門的かつわかりやすい記事の作成を心がけております。
薬機法に基づいた監修も行なっております。

クレンジング剤の選ぶ基準は何ですか?

「化粧を落とさないで寝たら、肌に悪いということはもちろん分かっている。
でも、自分がどのクレンジング剤を使えばいいか把握できていない」という人も多いのではないでしょうか。

肌に合わない・メイクに合わないクレンジング剤を使っていると、肌に余計な負担がかかってしまうもの。
ここではメイク別・用途別に「使うべきクレンジング剤」を紹介していきます。

肌への刺激が少ないミルク・クリームタイプ

メーカーによって多少の違いはありますが、「ミルクタイプ」「クリームタイプ」は洗浄力がマイルドで比較的肌に優しいクレンジング剤です。
特にクリームタイプはリッチなテクスチャーなので、クレンジング時の摩擦を抑え、肌にかかる負担を最小限に抑えることができます。

敏感肌の人でも使いやすいのが特徴です。

反面、ウォータープルーフなどの落ちにくいメイクに弱いという弱点があります。
薄付きのメイクの人ならばよいのですが、ある程度しっかり化粧をする人の場合は、化粧をきちんと落としきれなくて手間取るかもしれません。
また、無理に落とそうとして長時間クレンジング剤をなじませたり、ゴシゴシこすることで肌にとって逆に負担がかかるケースもあります。

落ちにくいポイントメイクをする人の場合は、ポイントリムーバーとの併用がマストです。

高い洗浄力を誇り頼りになるジェル・オイルタイプ

ジェルタイプは、クリームタイプよりも洗浄力が高いクレンジング剤です。
オイルタイプは、そのジェルタイプよりもさらに洗浄力が強いものです。

しっかりとした濃いメイクであってもするりと落ちるため、時間の短縮に繋がります。
すすぎまでに時間をかけなくて済むため、正しく使えば肌のうるおいを奪わずに済みますし、さっぱりした洗い上がりで油膜感も少ないです。
「ミルクタイプは落とすまでに時間がかかってイライラしてしまう」という人にとっても、非常に使いやすいタイプといえるでしょう。

しかし強い洗浄力を誇る2つのクレンジング剤は、誤った使い方によって肌のうるおいを必要以上に奪ってしまいます。
特にオイルタイプは性質上厚みがなく滑りやすいので、思わず手に力が入り肌に摩擦ダメージを与えてしまうことも。

そのため、洗浄力の高いクレンジングを使う際は、手に力を入れずスピーディに落とすこと、また「その日のメイク」に合わせて使い分けるのがよいでしょう。

「仕事の日はビジネスメイクとして比較的薄く化粧をしているが、休日は目いっぱい遊ぶためにメイクも濃くしている」という人の場合は、休日はオイルタイプ、仕事の日はクリームタイプと使い分けるのがおすすめです。

持ち運びやすく旅行中でも便利なシートタイプ

「シートタイプのクレンジング」は、ほかの4つにはない魅力があります。 それが、「手軽さ」です。

旅行などに持っていきやすく、疲れたときや急なお泊りのときにも非常に頼りになります。
緊急用として化粧ポーチにいれておけば、いざというときに役立つでしょう。

しかし、メリットの裏にはデメリットもあります。
それは肌にとって刺激にもなりうる界面活性剤やアルコールが比較的多く使用されているという点です。
界面活性剤は、メイクを落とすために必要不可欠な成分です。

しかし界面活性剤の配合量が多いということはそれだけ洗浄力が高く、肌にとって必要なうるおいまで奪ってしまうことがあります。
物理的な拭き取りによってはさらに洗浄力も高くなりますし、拭き取ることで摩擦ダメージを起こし、しわやたるみ、くすみや色素沈着などの肌トラブルを引き起こす可能性もあります。

シートタイプは、ほかのものとメカニズムも違えば用途も異なります。
乾燥肌や敏感肌を除き、旅行などで一時的に使用する分には問題ありませんが、常用していいクレンジングとは言えません。
このことを念頭においておきましょう。

クレンジングを使ったメイク落としの正しい手順

肌に優しいといわれているミルクタイプやクリームタイプでも、クレンジング方法が間違っていれば肌に負担をかけることになります。

正しい手順は以下の通りです(「拭けばそれでメイク落としが完了する」という特殊さを持つシートタイプは除外しています)。

1:容器に書かれている分量のクレンジング剤を手に取る
2:落ちにくいメイクからなじませる
3:目元や口元といったデリケートな部分にクレンジング剤をなじませる
4:32℃前後のぬるま湯でさっと洗い流す

クレンジング剤は長く肌に残っていると肌ダメージが大きくなりがちです。
そのため、顔に乗せた後から洗い流すまでの間は30秒から長くて1分間程度で済ませるのが理想的です。
そして、洗い残しは毛穴づまりの原因となり、ニキビや肌荒れにつながります。
洗い流す際は、髪の生え際や小鼻などの細かい部分にクレンジング剤が残らないよう十分にすすぎましょう。

なおアイメイクなどを落とすためのポイントリムーバーは、クレンジング剤を使う前に利用します。
1の前にまずは目のメイクをあらかた落とすようにしてください。

現在では「メイク落としも洗顔も1本で行える(ダブル洗顔不要)」という商品も出ています。
ただ、そうではないタイプならば洗顔とクレンジングが両方必要です。
クレンジング剤にはメイクの油分を落とす役割があり、洗顔料には水性の汚れを落とす役割があります。

つまり、洗顔料とクレンジングはまったくの別ものなのです。
クレンジングや洗顔をした後は、肌のうるおいが不足した状態です。
素早く保湿ケアを行いましょう。

クレンジングの種類と使い分け

・クレンジング剤のタイプはさまざまです。
・比較的メイクが薄付きの人の場合は、ミルクタイプやクリームタイプを使うとよいでしょう。
・「アイメイクだけはしっかりとしている」という場合は、ポイントリムーバーを併用します。
・化粧が濃い人は、オイルタイプやジェルタイプが使いやすいでしょう。
・しかし肌に負担をかけやすいため、「その日のメイク」にあわせてクリームタイプなどと併用していくことが求められます。
・シートタイプは、旅行中などに限定的に使うようにしましょう。
・クレンジング剤は目安量を守ることも大切です。
・洗い方は、落ちにくいメイクからはじめ、目元や口元などのデリケートなパーツは最後にまわします。できるだけすばやくなじませ、30秒〜1分以内に洗い流し行いょう。
島田

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